私は両親が公務員という家庭で育ち、小さなころから「借金だけはするな」と言われ続けながら育ってきました。そんな私が初めて借りたのは国民生活金融公庫からの300万円でした。担保に入れられる土地や建物は一つもありません。第3者の連帯保証人もお願いする気持ちにもなりません。その年から配偶者を保証人にする制度ができていたので、通常よりも0.9%金利上乗せで借りることができました。初めての融資は妻を人質(妻談)にドキドキしながらの実現でした。
さて、困ったのは2006年8月です。理論的には1000万円の黒字の決算となるのですが、現金がありません。税金対策・節税をするにもキャッシュが無い。このことを民商に相談すると、黒字貧乏の説明をされ、「大丈夫、無担保無保証人で制度融資で大丈夫だから、試算表持って、窓口に行ってごらん。ダメだったら、一緒に行ってあげるから」という力強い、信じられない回答でした。私はバブルがはじけた今、「無担保無保証人はありえない」と思っていたのです。この融資は保証協会の保証料が0.45という最低利率での実現で、銀行員にもびっくりされ、褒められました。この1000万円を借りて半年後、2007年3月、新規ビジネスの始動に2800万円の融資が必要となりました。さすがに金額も大きいし、今度は無理だろうと思いつつ民商に相談しました。民商では「ビジネスプランはすごいです。これは銀行は貸しますよ。大丈夫ですよ。」と言ってくれました。この言葉に背を押され、アタックしましたら、同じく保証協会0.45での制度融資が実現しました。恥ずかしいことにこれだけでは終わりません。その半年後、2008年8月段階で、2009年2月の資金繰りが難しい可能性が見えました。民商に相談すると、「その銀行はすでに3800万借りてるから、別のところがいいな」との事で、国民生活金融公庫にすることにしました。ちょうど国金への書類を準備したところで飛び込みで銀行マンが営業に来ました。北海道でも大手の銀行です。ここでも民商に相談しました。「これはチャンスですよ。会社が大きくなって行く時には複数の銀行と付き合うのが常道です。相手が貸すというなら借りましょう」ということでした。早速、銀行マンは動き、1200万円の制度融資、しかも、保証協会も最低金利で通りました。
設立時3人だった会社が8年間で75人になるなど、急速に成長してきましたが、スムーズな融資が無ければ、無意味に頓挫していたかもしれません。要所要所での民商への相談が、確実にいい方向へ会社を導いていきました。
(函館市内IT企業) |